男のパパ活 宮沢との初夜の余韻
宮沢との初夜を無事、一通り終えたおれは安心したせいか、あっさり睡魔に負け落ちた。客の前で寝てしまうなんぞ初めてのことだった。目が覚めたのはいつもより1時間遅い8時だった。
うわ、やべ。寝ちまった。
右隣に宮沢は静かに寝息を立てていた。こいつ、本当に堀北に似てやがる。写真とっとこかな。
パシャ!
それでも宮沢は目を覚さなかった。よっぽど疲れたんだろう。オレを相手にしたんだからな。疲れて当然だ。オレも宮沢にガチで向かい合った。それにしてもきれいな肌をしている。オレは宮沢の頬にゴツゴツした指を伸ばした。
柔けー。
宮沢の頬は、ちょっとピンク色でとても柔らかかった。申し訳ないけど、やっぱ男には見えんわ。
オレは宮沢の首の下に右腕を這わせ、静かに自分の方へ引き寄せた。こういうことをするのもオレは初めてだった。女にもしたことないのに。
奥村君、、もう起きたの?
ごめん。起こしてもた。可愛かったからつい。
ふふ、ありがと。可愛いって、嬉しい。
ほんま可愛いし。
オレは生意気にも宮沢のほっぺにちゅうした。自分から。すると宮沢は「うわ!」っていうような顔をして堀北の顔がいっそう堀北になった。やべえ。
オレはガバッと、両腕に力をいれ宮沢を抱きしめた。何をしてるんだオレは。
オレの鼻が宮沢の金色の髪に触れる。栗毛が光に反射して金色に見えていた。めっちゃいい匂いだ。あ、あかん。
あかん、勃ってもーた。
元気だねー朝から。
お前は勃たへんの。
んー秘密。
そこ秘密にするとこか、どうや、見せてみ!
おれは容赦なく布団を剥いだ。
やだやだやだ。
体を丸めて背中を向ける宮沢。きっと堀北もこういうことをしやがるんだろう。きれいな肩甲骨をしている。
なあなあ、おれにも触らせてーや。
えー。生々すぎ。
いやか?
ううん、好き。
ほなええやろ、こっちむけや。
えー、
ええからこっちむき!
おれは宮沢の肩に手をかけ、今度は優しく体を持ち上げこっちを向かせた。こんなきれいな朝の光の中で乱暴な真似は流石のおれも無理だ。
うおー、たっとる!
やめてよーもう!
ええやんけ!男やし、普通勃つやろ。たっとらんかったらおれが萎えるわ。
なんでー。
そんなん不公平やん。おれこんなんなってるのに、宮沢はうんともすんともやったら、おれ、魅力ないんかなあってなるやん!
奥村君、かわいい!!
ほんまやめて。おれかわいいって柄ちゃうやろ。山口先輩にはヤクザ映画キャラってしょっちゅう言われてんで。
山口、、先輩?
あ、言うてなかったな。おれの先輩や。めっちゃ信頼してる。まあ男ん中の男やな。
ねえ、その人の写真ある?
あんで、みるか。
おれはスマホに手を伸ばし、山口先輩の画像を取り出した。
うわ、かっこいい。
せやろ。実物やばいで。
すんごい体。腕とか奥村君より太いって感じ?
そーやで。ゴリゴリ。ってかそこまで鍛えたら自分でできひんやろって。