男奥村の男のパパ活!

男奥村の成功のパパ活記録

男のパパ活 ノンケのオレが男といろいろできる理由

女と違って男が「パパ活」するということは、そのパパは「男が好きな男」つまり「ゲイ」「ホモ」の人たちとほぼ決まっている。稀にそうでない人もいるが。


「男のパパ活」顧客第1号の瀬戸君は、超イケメンで資産家の息子で大学も慶応。他人から見れば何不自由ない生活をしているはずの野郎だ。


でもそれは違うと奴は言った。


他人には僕の苦しみなんか絶対にわからない。


透き通るくらい綺麗な肌の顔に2つついてる完璧な二重の目を潤ませ、無表情に言い放った横顔をおれは忘れない。おれの目の前、鼻先で。そういうことを言った奴がひとりもいなかったからだ。


他人には僕の苦しみ「なんか」絶対にわからない。


奴はそうはっきり言いやがった。おれはビール缶を逆さにして、喉をぐびぐび鳴らしながら流し込んでいたけどな。


その瀬戸がおれのリクエストしたのは「ションベンちびるとこ見せてくれ」というモノだった。その時は、


は?


って感じで、モノ好きな奴もいるもんだなあ。ま、いっか。減るもんじゃなし、ってな感じで、


ええよ。


と答えたおれだったが、今は違う。瀬戸が何故、おれに、ノンケの男に、そういうことをリクエストしたかったのか、宮沢と一緒にいてはっきりわかった。


奴らは社会の風潮の中で、同じ男でありながら、自分らをノンケの男より「どこか劣っている」と思いこんじまってるんじゃないか。劣ってるところなど何ひとつないくせに、男でありながら女を愛せないだけで、女に性欲を感じないだけで、大多数の男より自分が劣っていると思いこんじまってるんじゃねえかと、おれは感じた。


いいよ、それでお前の気が晴れるなら、おれはションベンだってちびるし、ちんこだってしゃぶる。


何度も言うが、おれがそうするのは、お前の気を晴らすことができるのはおれしかいなくて、そのおれに高い価値を感じてくれるのがわかるからそうするだけだ。慈善事業じゃない。思いやりでも何でもない。


でも強いて言うなら、おれは瀬戸と友だちになりたいと思ったし、実際友だちになったし、宮沢とも友だちになりたいと思っている。おれの目の前で、ホモだのゲイだのという分類が何の意味もないことを思い知らせていやるためだ。