男のパパ活 奥村の蜜室トレ

しかしなんだよな。山口先輩はゴツいと言っても顔はまあ可愛い方だ。顔だけなら高校生と言ってもいまだに通りそうな気がする。がおれは無理だ。高校生の時からオッサンと間違えられることがあったくらいの、可愛げのない面構えだ。

そんな面構えがウケるのはゲイ（ネカマ）くらいと思っていたが、キャリア（高学歴高収入）女性にまでウケるとは思わんかったな。ありがたいこった。

プライベイトトレーナーってなんだ？ってよく聞かれるんやけど、

それは言われへん。秘密のサービスやからな。ひとつ教えとくと、でっかいジムでやってるようなトレーナーとは違うってことや。おれのんは隠れ家ジム（アジト）でやる「ちょっと危ない匂いのするトレーニング」だ。しかも蜜室で女性と一対一。あぶねーったらありゃしねえわ。おれがな。今時襲われるのは女とは限らない。おれみたいな男が襲われるってことも少ないが、ある。なので、おれは常に山口先輩が開発した超小型ヴォイスレコーダを肌身離さず装着しているし、客了承済みの２４時間３６５日作動監視カメラ付の空間で「やりたい放題」やっている。

顧客の女、叫んでまっせ。すげー顔して。痺れるわ。こういうの山口先輩めっちゃ好きなんやろなーと思いながらやっとる。女に暴言吐くのが仕事なん、たまらんやろ。

やる気ないなら帰れや！！

いやです！やります！！

すげえ目でおれを睨んでくるからな。あかん勃ってくるわ。そういう目におれはめちゃくちゃ弱い。ってことがこの仕事やるようになってわかった。

顧客の彼女たちは、めっちゃ厳しいトレーニングを半ば強制的にやらされるんやけど、それを必死で脳みそ改変して、自発的自律的に頑張ろうとする仕組みを作っている。東大やら医者になるような女はやっぱりすごい。根性の入れ方をわかってる。「やらされる」をを短時間で「自分の意思でやる」に変えようとするんやけど、その変え方が体育会のおれでもびびるくらい強制的というか、気合で変えるっていうかな。

女ってすげえ生き物なんやということが、この仕事やるようになって知ったな。恐れ多くて「抱きたい」とか言われへんわ。そんな生意気なセリフ吐く暇があるなら、そんなお姉さん見ながら「ブッこかせてください！お願いします！」と土下座して懇願するわ。その方がよほど気持ちいいしな。