男奥村の男のパパ活!

男奥村の成功のパパ活記録

男のパパ活 2回目の童貞を捨てた理由②

2回目の童貞を捨てた理由。そんなものはありはしない。理由なんてない。興味があった。それだけだ。おれの21歳は、興味ってものが音もなくどんどん失われる生活をしていた。それに気づかず毎日毎日、練習して筋トレして寝て、練習して筋トレして寝てのルーチンの生活はそれはそれで気楽で調子が良くて、文句もなかったが、コロナが勃発して一瞬全部中止になったおかげで、おれは何かへの興味に火がつくことがなくなっていた自分に気づいた。目新しいものがなくても、文句も出ない生活をしていたことに、気づいちまったんだ。


中でも特に、人に興味を持たなくなっていた。それを気づかせてくれたのが山口先輩だ。高校時代に付き合っていた女に対してすら、それほど興味を持っていなかったような気がした。会ってキスしてエッチできればそれでいいくらいに思っていた。しかし、山口先輩には興味の火がついた。アンテナが激しく震え、何かを感知した。この人のことを知りたいと思って毎晩毎晩たくさんの話をしてきた。知れば知るほど知らないことに苛立ち、もっと知りたいという気持ちに揺れた。


奥村。仕事ってのは信用だ。信用は、相手を知ろうとする気持ちがなけりゃ生まれっこない。どんな仕事でもな。


寝る前にいろいろ教えてくれる先輩の言葉は本が一冊書けるくらい含蓄がある。


相手を知ろうとする気持ちは自然に湧き上がってくるもんじゃない。自分でスイッチを入れるんだ。恋愛と違うのはそこだ。恋愛は勝手に気持ちが湧き上がる。でもその分コントロールが難しい。しかし仕事での気持ちはコントロールできる。だからスイッチを入れることだってできる。わかるな。


おれは、山口先輩を初対面1時間で信用した。理由は、2キロレースの大接戦のゴールで、コンクリート壁に激突しかけたおれを力づくで引っ張り横倒しにしてくれた時、おれの巨体が山口先輩の巨体の上にあった、あれが理由だ。人が人を信用する根拠は言葉や持ち物じゃなく行動だということを教わった。