男のパパ活 中村パパからの勧誘
中村パパはどうやらおれのことが諦めきれない様子で、中村を通じ再三アプローチしてきた。ついには中村に金一封と言って50万を持たせてきたから腰を上げざるを得なくなった。
返しに行くわ。連れてけ。
中村に言うと、返すのは無理だと言う。何故なら、中村は「そんなことをしても先輩は絶対受け取らない」と散々説明してくれたにもかかわらず、いいから持って行けと渡されたと言うのだ。
こんばんは。
ついにおれも長く黒いでかい車に乗ることになった。なんだこれは。応接室か。ワインセラーまであるぞ。
おお、やっと会えた。奥村君。まずは乾杯しよう。ビールがいいかな、ワインがいいかな。
じゃ、ビールでお願いします。
中村がすかさずビールを出してきた。そいつを受け取り、中村パパと乾杯をした。
しかし芯太といい奥村君といい素晴らしい体格をしているなあ。肉で言えば最高級A5ランク。どうせならA5
を食いたいってもんじゃないか。
食いたいっすね。食ってみますか。
おお、話が早い。早速御賞味といこう、と言いたいところだが、今日はそう言う話じゃないんだ。
というと。
まずは芯太の父親としてお礼を言わせてもらいたくてな。こいつと会わせてくれて本当にありがとう。こんな場所で申し訳ないが、まずはこれを会って伝えたかった。君がこいつをパパ活とやらに誘ってくれなかったら、おれと芯太は出会ってないんだからな。あの金はそれへのお礼として受け取って欲しい。
わかりました。いただきます。中村は凄い男です。おれが「説明する必要もないと思いますが」、今までたくさんのラガーマンと会ってきましたが、肝の座り方はこいつが1番です。大事にしてやってください。
うむ。さすが、奥村君だ。堂々としたもんだ。今日は、この辺にしておこう。突然のことで迷惑かけた。次は日を改めて、その時は時間をたっぷりとってくれたまえ。
あの、自分は構いません。時間のことは。今日はこの後何も予定はないです。どこまでもお付き合いするつもりで来ました。
そうか。では手間を取らせぬために率直に言うが、おれの息子にならんか。つまり芯太の兄として、おれの息子になって欲しい。